食道、胃、十二指腸の内視鏡検査は、従来経口内視鏡検査が行われてきました。近年、これとは別に鼻腔から挿入する経鼻内視鏡検査が行われるようになりました。経口内視鏡検査、経鼻内視鏡検査ともに一長一短がありますが、検査を受ける苦痛に関してだけ考えれば、経鼻内視鏡に軍配が上がります。
これは、経鼻内視鏡の最大径が5mm程度と極細であることと、咽頭反射(オエッとなる)が起きにくいためです。
細径の内視鏡が鼻腔を通過し、食道の入り口に達するルートは舌根(舌の付け根)を圧迫しないため反射がおきないのです。
また、経口内視鏡と違って、口のほうはフリーですから、検査医とお話しながら検査を受けられることも、精神的なリラックスにつながります。
検査前の処置も、鼻腔のスプレー、塗り薬の麻酔だけで、咽頭の麻酔をしなくて済みますから、検査後直ぐに水分が摂れる等のメリットもあります。
1. 吐き気がしない
口から挿入する場合に起こる吐き気は、ほとんどありません。
2.検査中に話ができます
検査中に、医師と会話することができ、
また検査中のモニターも見ることができます。
3. 少ない麻酔で検査が可能
口から挿入する内視鏡に比べ、少ない麻酔での検査が可能になりました。